【創作怪談話】古びた洋館の謎の女性

創作怪談話

古びた洋館の謎の女性


村に古びた洋館がありました。村人たちはその洋館を避け、噂話をすることで、子供たちには入ることを禁じていました。それは、「呪われた洋館」として知られ、不気味な出来事が絶え間なく起こっていたからです。


ある夏の日、村に新しく引っ越してきた少年・蓮は、知り合いの子供たちから洋館の話を聞きました。好奇心旺盛な蓮は、洋館の謎に興味を抱き、友人たちに無理やり連れて行ってもらうことを決意しました。


仲間たちと洋館に近づくにつれ、気配はますます不気味になっていきました。木々の葉がざわめき、風が冷たく吹き抜けるように感じられるのです。洋館の前に立つと、少年たちは戦慄を隠せませんでした。


蓮たちは勇気を振り絞り、洋館の扉を開けると、廊下に足を踏み入れました。しかし、その瞬間、廊下に不気味な気配が漂い、ドアは勝手に閉まってしまいました。友人たちと顔を見合わせると、不安と恐怖が顔に浮かびました。


廊下を進むうちに、部屋の中から奇妙な音が聞こえてきました。それは、優雅な音楽のようでありながら、どこか異常な響きを持っていました。不気味な音楽はどんどん大きくなり、蓮たちは怖れながらも音のする部屋に近づいていきました。


部屋の扉を開けると、そこには漆黒のドレスに身を包んだ女性が立っていました。彼女の目は虚ろであり、顔には悲しみと怨みが混じり合った表情が浮かんでいました。


突然、女性は静かな声で「彼が私を置き去りにして…」と呟きました。蓮たちは戦慄しながらも、女性の悲しい過去を知るような気がしました。彼女は恨みを抱えており、洋館に閉じ込められていることを感じさせました。


恐怖に包まれながらも、蓮は勇気を振り絞って女性に声をかけました。「あなたは誰ですか?どうしてここにいるんですか?」と尋ねました。


すると、女性は哀しげな声で自分の悲劇を語り始めました。彼女はかつて、洋館の主人と恋に落ち、結婚する約束を交わしていたのです。しかし、主人は突然彼女を捨て、新しい恋人を迎え入れました。


失意の中、彼女は悲しみと怨みに囚われ、洋館に篭って亡くなってしまったのだと話しました。そして、彼女の怨みが洋館に呪いをもたらし、人々を引き寄せては悲劇を繰り返すと言いました。


蓮たちはその恐ろしい真実に震えました。彼らは女性の恨みに同情し、洋館から逃げ出そうとしました。しかし、扉は閉ざされ、蓮たちは洋館の中に閉じ込められてしまいました。


そこから数日間、蓮たちは洋館の中で恐怖と苦しみを味わい続けました。洋館は謎の力で彼らを捉え、外の世界との接触を遮断していたのです。


絶望の中、蓮たちは洋館の主人の遺骨を探し、女性の怨みを解消する方法を探りました。そしてついに、主人の遺骨を見つけることができました。


彼らは主人の遺骨を女性の前に持って行き、「許してください。もう二度と苦しませません」と謝りました。すると、女性の姿が次第に消え、洋館の中が明るくなりました。 蓮たちはやっと洋館から解放され、村に帰還しました。村人たちは驚きと喜びに包まれ、彼らの奇跡的な生還を喜びました。 それ以降、村人たちは洋館を避け、忘れ去ろうとすることにしました。蓮たちは自分たちが遭遇した恐ろしい体験を口にすることはなく、深い心の中に秘めることにしました。


そして、洋館は以前よりもさらに忌み嫌われる場所となり、その恐怖の秘密は永遠に村に残ることでしょう。

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